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令和 2年第1回臨時会(第1日 5月13日)

定例会

開催日:令和 2年 5月13日
会議名:令和 2年第1回臨時会(第1日 5月13日)

○宮澤宏行議長
 御質疑なしと認めます。
 これより討論に入ります。
 本案につきましては討論の通告がありますので、順次発言を許します。13番小林かなこ議員。
 〔小林かなこ議員登壇〕

○13番(小林かなこ委員長)
 自由民主党目黒区議団は、令和2年度目黒区一般会計補正予算(第1号)に賛成いたします。
 新型コロナウイルス感染症は、世界各国でパンデミックとなり、猛威を振るっています。
 政府は4月7日に、史上初となる新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言を発令し、今月4日には5月31日まで延長されました。
 こうした社会状況の中、3月23日に成立した本区の令和2年度一般会計予算には、新型コロナウイルス感染症対策費が一切含まれていなかったことから、我が会派からも感染症対策の補正予算を早急に組むよう要望してきたところでありますが、区長をはじめ、区職員による今回の補正1号の迅速な対応には、まず感謝を申し上げます。
 また、医療関係者、学校、幼・保育関係職員など、様々な業種において、オリンピック・パラリンピックをも延期にした新型コロナウイルス感染症という国難に最前線で戦っておられる関係者の皆様に心より感謝申し上げます。
 この感染症の感染拡大や終息時期は、まだ先が見通せない状況ですが、三菱総研リポートによれば、最も楽観的なシナリオでさえ、世界経済の経済損失額は世界全体で200兆円に上り、日本経済においても2020年度の実質GDP成長率は前年比マイナス0.5%、失業率は現状の2%台半ばから6%に上昇し、254万人の雇用が失われる予想がされています。
 今回の補正第1号は、300億円余の増額補正を組み、うち、一般財源10億900万円余を財政調整基金から全額取り崩して対応しています。
 新型コロナウイルス感染症による影響から区民生活を守るため、幅広く70項目以上の分野で喫緊の課題に即対応する経費を計上している点は評価いたしますが、感染症対策については長期化が見込まれており、国も東京都も既に今年度の補正予算第2号、5月補正などを準備していることからも、本区でもこの先を見越して、しっかりと準備を進めていくよう求めます。
 まだまだ感染症の終息が見込めない中、長期にわたり休業を余儀なくされている中小企業への緊急融資や、商工相談所相談体制の強化、民間介護・障害等福祉サービス事業者等への衛生用品購入助成や、医療機関等へのマスク・防護服購入、避難所における感染症対策としてのマスク等衛生用品の備蓄、災害時要配慮者へのマスク配布や要配慮者支援活動用物品の購入のほか、妊婦の方々へのマスク配布や認可保育所の保育料減額に伴う還付金など、子育て支援にも直ちに着手している点、また、我が会派からも要望させていただいたPCR検査センターの開設やパルスオキシメーターの購入など、この緊急事態宣言下、直ちに必要とされる部分に対して速やかに区の一般財源を投じている点については、高く評価いたします。
 なお、特別定額給付金については、本日、オンライン申請が開始されましたが、できるだけ正確さに着目し、また、生活困窮者や低所得者への視点も踏まえて、早期に支給すること。ウイルス感染の検査については、今後も国や東京都の動向を見ながら、より短時間で行うことのできる抗体・抗原検査の導入についても検討されるよう求めます。
 区の情報発信については、このたび新型コロナウイルス対策コールセンターの新設に伴い、目黒区の公式LINEアカウントが開設されましたが、刻一刻と状況が変化している緊急事態宣言下では、ツイッターなどのSNSを駆使した鮮度の高い情報発信は力を発揮します。区の公式ホームページの表記についても、区民にとって本当に利便性の高いものになっているのか、他区を参考にしながら改善を要望します。
 学校関係については、2か月以上も休業となり、授業が大幅に遅れていることへの懸念は高まるばかりです。国や都が補正予算によって前倒しで進めるICT環境整備については、本区においても既存のルールにとらわれず、臨機応変な取組を進め、ICT機器を活用したオンライン学習とオンライン授業によって、児童・生徒たちの学びをしっかりと保障していくことを要望します。
 さて、冒頭でも述べたとおり、国内外の経済状況は、リーマン・ショックを超える景気後退が見込まれています。本区は、予期せぬ財政悪化に備えて、これまで基金を着実に確保してきてはいるものの、今後は、これまで経験したことのないような大幅な歳入減が予想されます。区の財政が、これから大変厳しい局面を迎えるに当たり、非常事態という認識で、本区の既存事業の見直しは不可欠です。
 現在、区では、感染拡大防止や終息に向けて全力で取り組んでいるところではありますが、我々は常に自然災害とも隣り合わせの生活を送っていることも忘れてはなりません。首都直下地震だけでなく、昨年のような首都直撃の大型台風上陸も予想されることから、いわゆる3密を回避しながらの災害対応という非常に難しい課題についても整理していく必要があります。
 現在、区では、職員の皆様方が休日返上で精いっぱいの対応をされていることは重々承知しており、改めて感謝を申し上げますが、新型コロナウイルス感染症対策については、全国各地の首長がそれぞれに強いリーダーシップを発揮して独自のモデルをつくるなど、住民の命を守る対策を次々と講じています。首長の姿によって住民に安心感を与えるのか、逆に不安を抱かせてしまうのか、この状況下ではっきりと分かれてきています。
 今こそ青木区長には強いリーダーシップを発揮していただき、この難局に立ち向かう姿勢を区民に見せ、議会への情報提供の上、専決処分を行っていくような横断的な決断を率先して行っていただくことを強く要望し、議案第21号、令和2年度一般会計補正予算(第1号)に賛成いたします。(拍手)

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