平成27年決算特別委員会(第7日 9月24日)
開催日:平成27年 9月24日
会議名:平成27年決算特別委員会(第7日 9月24日)
○小林委員 私からは、防災教育とEキャンプについてお伺いいたします。
まず1点目、294ページの8款3目7番の児童・生徒指導の部分についてお伺いいたします。
子どもたちの防災・減災に対する意識を高め、自分で考え行動する力を身につけさせるために、昨年度、五本木小学校においてジュニア防災検定が行われたと伺いました。まずは、その成果と課題についてお伺いいたします。
次に、先ほど当会派の委員からも質問がありましたが、292ページ、3番のEキャンプについて、小さく3点お伺いいたします。
目黒区では、国が決めるよりも早い段階から小学校の低学年にALTを導入して、英会話などをやってきており、区全体としても英語教育に力を入れております。午前中の答弁にもございましたが、昨年実施されましたこのEキャンプは、当時の区立三中と四中が統合するということで、双方の中学生の交流に主眼を置き、かつ大鳥中学校の魅力づくりの一つとして実施を行った、そういった経緯がございますが、その大きな成果から、ほかの区立中学校にも広げていただきたいという声が後を絶ちません。そこで質問です。
小さな1点目、昨年初めてEキャンプが行われたということで、課長からの答弁の中にも、定員数に対して応募が多かった点や、プログラム内容などもろもろの課題についてのお話がございました。それらの課題の中でも特に次回行う際に見直さなくてはならないと思われた大きな課題は何だったでしょうか。
次に2点目、その課題を解決するべく取り組まれた今年度の実施状況について、もう少し詳しい内容を教えていただきたく存じます。
最後に3点目、ほかの中学校の生徒たちにも公平に同じような機会を与えるという意味で、このEキャンプのような合宿形式の場合は募集をほかの中学校でも行い、大鳥中学校だけでなく区内の中学校合同で行ってみる、そういう工夫も必要だと思いますが、いかがでしょうか。
以上です。
○佐伯教育指導課長 それでは、まず1点目の防災教育、ジュニア防災検定の成果と課題についてお答え申し上げます。
委員おっしゃられたジュニア防災検定でございますが、一般財団法人の防災検定協会というものがございまして、内閣府及び文部科学省、それから国土交通省等からの後援も受けておりまして、平成25年度から実施しております。内容としては、筆記試験だけではなくて、家庭内で災害時の取り決め等を家族の中で話し合い、まとめるなどの事前課題、そして学校で学年に合わせた防災や減災に関する判断力を問う検定テスト、そして防災マップですとか壁新聞等の自由研究を行う事後課題までの3つのステップを通して、委員御指摘のとおり、子どもたちが日常から防災と減災に深い関心を持ち、意識を高め、自分で考え判断し行動できる防災力を身につけることを目的としてございます。検定料のほうは1名分2,000円でございまして、26年度は五本木小学校の5年生全員、56名がこの検定試験を受けてございます。
あわせて、防災寺子屋といいまして、その協会のほうから防災に関する出前授業もしていただき、さらに防災に対する意識を高めた上で、昨年、26年8月29日の3時間目、4時間目、2こまを使って検定をいたしました。
この成果といたしましては、やはり事前課題を夏季休業中の課題としたことで、御家族と防災について十分に考えることができたこと。それから、児童みずから防災に関する学習を進めることによりまして、防災について知りたいという思いが高まり、主体的な学びが生まれたということ。そして、小学校5年生で防災検定を受けて理解を深めたことは、6年生になってからの防災教育につなげることができたということが挙げられます。
一方、課題としては、検定の時間が2こま必要だということで、その2こまの学習時間をいかに確保するかということと、検定ですので、一定の点数をとらないと合格できないということで、合格点が70点と設定されていることから、なかなか到達できないお子さんもいらっしゃる中でのその対応について、多少苦慮したと。ただ、事前の課題、また一度不合格であってももう一度さらに再度受験をすることによって、無事合格できたというふうには聞いております。
続きまして、イングリッシュキャンプでございますが、26年度に実施した上での課題、プログラムの問題もございましたが、やはり三中、四中の申し込んできたお子さん、どうしても人数の制限があったことから抽せんということで、1年生、全員は参加できなかったと。これを踏まえて今年度、人数を30名から52名に拡大をいたしました。ただ、拡大してバスを1台から2台、ALTの人数も倍増したわけですけれども、実際八ヶ岳の施設はあくまで宿泊の施設でありますので、学習する部分ではなかなか不都合等があったというふうには聞いております。この人数についてどこまで拡大できるのか、そういった部分も一つ、来年度へ向けた課題として認識しております。
実施状況については、今年度、大鳥中学校単独の事業ということでスタートいたしまして、1年生が28名申し込まれました。それから2年生が37名。2年生については全員参加ということで、残る人数を1年生の中でまた抽せんをし、最終的には1年生が18名、2年生は当初37名予定しておりましたが、1名辞退ということで36名。合計54名が参加ということでございました。当日、体調不良で2名欠席をいたしましたので、参加者は52名と。1グループ6名についてALTを1名配置することについては変わっておりません。やはりその中で、少人数グループによって、班単位での活動によってALTを中心に本当にさまざまな場面で英語に触れるという機会、これは何ものにも変えがたい、ある種、特種な空間に自分の身を置くことで、英語をしゃべることに何の抵抗もなく、4日目になりますと、友達同士英語で会話するという場面が非常にふえたというふうに聞いてございます。
Eキャンプについての小さい3点目の御質問でございますが、他の中学校でもということでございますが、そういったお声があるということは認識しております。現在、今年度は大鳥中学校単独の宿泊のイングリッシュキャンプを実施いたしました。あとは、夏休みの日程、中学校ですと部活動の合宿等もございます。例年の夏休みは8月25日から夏休み明けということで、その1カ月ぐらいの中で部活動の合宿、それからこのキャンプを入れる日程的な部分、それから当然、合同となると運営主体が教育委員会のほうになるのかなと。そういった運営の体制の問題、さまざま検討すべき課題はございますけれども、ただいま委員からいただきましたアイデア等も十分に参考にさせていただきながら、28年度のEキャンプをどのように拡大していくのか、前向きに検討してまいりたいと存じます。
以上でございます。
○小林委員 御答弁ありがとうございます。
それでは、順次再質問をさせていただきます。
まず、私は第2回定例会の一般質問の際に、荒川区の防災部について、目黒区でもぜひ参考にすべきだとの話もさせていただきました。荒川区では、全ての区立中学校に防災部、中学校によってはレスキュー部と呼んだり、それぞれで名前は異なりますが、そういった防災部を設置し、新聞にも取り上げられ、全国的にその取り組みが紹介されました。特に荒川区南千住第二中学校のレスキュー部は、全校生徒307名のうち、その約3分の2の199名が入部していることや、部長、副部長ともに女子生徒ということで、荒川区の中でも特にモデル校として注目を集めています。
昨年、五本木小学校で行われたこのジュニア防災検定は、小学生にも防災への興味を持ってもらい、意識を高めるという点で、本当によい取り組みだと思います。今後もぜひ続けていただき、区内のほかの小学校にもこの取り組みを広げていただきたいと思いますが、その点についてはいかがでしょうか。
また、小学校でせっかくこのような取り組みをしたわけですから、中学校に進んでもその意識が薄れないように、荒川区を初めとするほかの自治体などの防災教育の取り組みを参考にしながら、目黒区でもさらに積極的に防災教育に取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
次に、Eキャンプについてですが、文科省は、中学校、高等学校における英語教育について、英語教育の充実強化は我が国にとって極めて重要な課題として位置づけており、過去にはスーパー・イングリッシュ・スクール推進に力を入れ、最近では平成25年6月14日に閣議決定された日本再興戦略「ジャパン・イズ・バック」に基づき、日本国内における国際バカロレア認定校を2018年までに200校に、大幅に増加することを目標として掲げました。国際バカロレアについては、区内では都立国際高校がことし5月に認定を受け、公立高校としては全国初の認定校となったのが記憶に新しいところでございます。
Eキャンプについては、このまま大鳥中学校の魅力の一つとして発展させていきながら、同時に区内の中学校の英語教育の充実を図るという点において、大鳥中学校だけでなく、より多くの区立の中学生たちに英語に触れてもらう機会をふやすことが望ましいと考えます。区内には大学も多くあることから、例えばそこに通う留学生たちに協力してもらったり、東京都と連携してALTの紹介や派遣をお願いする。または、宿泊形式ではなく日帰りで行うなど、工夫次第で多くの区内の中学生たちにこうした機会を与えられるのではないでしょうか。この点についてはいかがでしょうか。
以上です。
○佐伯教育指導課長 それでは、まず防災教育についての再質問でございますが、委員御指摘の荒川区の中学校に配置した防災部ということでございますが、実は、こちらのほうから荒川区の指導室のほうに、どんな状況なのかということで、こちらも非常に興味があったもので、問い合わせをいたしました。区内の全10校の中学校に新たに今年度から新設をしたと。多い部員ですと、委員御指摘の南千住第二が200名近い部員がいるということでございます。大体活動の頻度としては月1回程度、活動しているということで、その中で消防署と連携し、消防ポンプの操作や救命訓練、あわせてジュニア防災検定のほうも全員がそれを受検するというふうに聞いております。ジュニア防災検定、小学生は1回2,000円なんですけれども、中学生になると1回3,000円ということで、予算的には区のほうの予算書を教えていただいたところ、1人3,000円の350人分、105万円の予算計上をしているというふうに聞いております。
このジュニア防災検定、26年度は五本木小学校、それから今年度も五本木小学校1校がやはり5年生を対象に実施をする予定でございます。多少予算的にも何校か、1学年2学年程度の予算の枠も今後拡大していく中で、できるだけ五本木小学校の取り組みの成果等をさまざまな機会で紹介しながら、段階的に拡大する方向について検討してまいりたいと考えております。
それから、あわせて中学校におけます防災教育の充実についてでございますが、平日もし目黒区内でも発災をした際には、当然昼間は勤労者等が不在であります。となると、基礎体力が備わっている中学生のマンパワーというのが極めて重要になっていくわけで、災害時には欠かせないということから、そういった視点でも中学生等が実践的な防災訓練に参加するということは、非常に重要ではないかと考えております。この辺につきましては、荒川区での取り組みなども参考にしながら、より積極的な防災教育の展開について検討してまいりたいと存じます。
続いて、Eキャンプにつきましては、先ほども西村委員の御質疑の際にもお答え申し上げましたが、拡大については実際さまざまな課題がございます。ただ、今委員のほうからいただきましたたくさんのアイデアも参考にさせていただきながら、Eキャンプをどのように拡大していくか、また、どういった形であればできるかということ、場所の問題であるとかキャンプの中身、それから指導体制、運営体制も含めてさまざまな課題を明確にした上で、前向きに検討してまいりたいと存じます。
以上でございます。
○小林委員 最後に1点だけ、防災教育の部分についてお伺いいたします。
災害について、やはりいつ起きるかわからないということで、災害に対する危機感や防災意識を薄れさせないことが大切だと考えます。今月、東京都でも黄色の防災ブックが各家庭に配付をされましたが、例えばそういうものを教室の中で活用してみるですとか、小学生たちの防災意識を維持させ、持続させる、そういった取り組みもこれからはますます強化が必要になってくると思います。
そして、先ほど課長の御答弁にもありました中学生は、やはり体も大きくなってきて体力もつく。マンパワーとして災害時には非常に役に立つと言ってはあれですけれども、非常に地域においては期待されるような形になってくると思います。そういったところにも、小学校からうまく中学校の防災教育に続けていくところで、より具体的な教材なども活用しながら強化していっていただきたいと思いますが、最後、その点についてもう一度お伺いいたします。
○佐伯教育指導課長 委員御指摘の先日配られた防災ブック、内容等を私も見させていただきました。かなり盛りだくさんの内容で、各家庭に配られて家庭での防災意識を高めるべく、そういった内容にもなっております。また、それ以外にもさまざまな防災に関するパンフレットであるとか冊子、リーフレットがございます。それを各学校では年間の防災計画、安全指導計画に基づいて、毎月の行動訓練だったり、安全指導等に生かしております。より実践的な防災訓練等も実施しながら、そういった教材等の活用を含めて、今後小学校のみならず、中学校についても防災教育を充実させていきたいというふうに考えております。
以上でございます。
○今井委員長 小林委員の質疑を終わります。
ほかに。