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平成29年予算特別委員会(第7日3月15日)

各種委員会

開催日:平成29年 3月15日
会議名:平成29年予算特別委員会(第7日 3月15日)

目黒区議会予算特別委員会会議録(第7日)

○小林委員
私からは、243ページの電線類地中化の部分、区の無電柱化について伺いたいと思います。
平成29年度予算として、東邦大学病院前の地中内支障物の撤去、移設経費等が1,501万9,000円計上されています。
そこで、まず第1点目といたしまして、この予算の内訳。
2点目といたしまして、今回は恐らく事前工事ということでの埋設物の移設だと思いますが、この支障移設の内容について伺います。
それから3点目といたしまして、この東邦大学病院前の無電柱化がいつ完成を予定しているのか、工事全体のスケジュールについて伺います。
それで、最後に4点目といたしまして、少し大きな質問になりますけれども、今後の無電柱化の方向性について伺います。
昨年12月、私が前職時代に携わってから2年以上かかりましたが、無電柱化推進法がようやく法律として誕生しました。無電柱化推進法は、国土交通大臣に対して無電柱化の推進に関する施策の総合的、計画的、かつ迅速な推進を図るため、無電柱化推進計画を定めることを義務づけており、都道府県は、国の無電柱化推進計画を基本として、都道府県無電柱化推進計画を定める努力義務を課せられています。
そして、特別区を含む市町村は、国の無電柱化推進計画を基本として、都道府県無電柱化推進計画がある場合は、国の無電柱化推進計画と都道府県の無電柱化推進計画の双方を基本とし、市町村無電柱化推進計画を定めるよう努力義務を課せられています。
このため、国交省は、本年1月から従来からありました無電柱化推進検討会議に加えて新たに大学教授などの有識者から成る無電柱化推進のあり方検討委員会を立ち上げ、関係者からのヒアリングや無電柱化推進に関する論点整理、短期的、中・長期的に講ずべき施策について議論を始めています。
それで先ほど述べましたが、無電柱化推進法によって、特別区を含む市町村には、市町村無電柱化推進計画を定める努力義務が課せられましたが、本区には既に平成17年に改定された電線類地中化整備基本方針、これがあります。まだ国や東京都の計画が出ていないので、それ次第ということはあるかと思いますが、電線類地中化整備基本方針を見直すなど、無電柱化推進法の制定を受けて、区としては今後どのような対応を実施していく予定か伺います。
以上、4点です。

○澤田土木工事課長
それでは、4点の御質問に対してお答えしたいと思います。
まず1点目でございますが、予算の内訳でございます。
予算の内訳でございますが、2点ございまして、まず1点目が支障物撤去工事でございます。もう一点目が、支障物移設補償費でございます。
まず最初の支障物撤去工事につきましては、試験掘り、工事に先立ちましてあらかじめ試し掘りをしてみたところなんですが、地中にはガスとか水道とか、そういったライフラインが入ってございますが、それ以外の不明なものが出てまいりました。管理者が不明だということで、今回工事に支障があるということで、区のほうの予算で行うものが支障物撤去工事でございます。こちらの撤去費につきましては、490万3,000円を計上してございます。
支障物移設補償費でございますが、こちらにつきましては先ほどお話ししましたとおり、ガスとか水道等の埋設物を移設するために管理者に支払うお金でございまして、こちらが1,011万6,000円でございます。
それと、移設の内容、支障移設の内容でございますが、東京電力の管路、こちらのほうの支障移設ということで計上してございます。
事業のスケジュールでございますが、平成29年度が支障移設工事と、先ほど委員おっしゃったように、支障となるものを動かす工事でございます。30年度、31年度につきましては、電線類を地中化するための管路を入れる工事を行います。実施計画上は31年度までの事業計画となってございますが、事業につきましては、平成32年度に実施計画上でございますが、歩道と車道の整備工事をもって完了という予定にしてございます。
最後に4点目になりますが、区としての今後の無電柱化の方向性でございます。
現在、先ほど委員おっしゃっていただきましたとおり、平成17年に電線類地中化整備基本方針を改定してございます。こちらの中で123路線、2万6,700メートルを予定してございますが、その中でも優先的に5路線、1,890メートルを進めていくということにしてございまして、その5路線のうちの一つが東邦大学の大橋病院前の地中化でございます。
今後でございますが、こちらの地中化の方針に基づきまして事業を進めてまいりたいと。無電柱化の推進に関する法律が制定されてございますが、こちらにつきましては今、国において、無電柱化の推進化計画の策定が進められている状況でございます。これを受けて、東京都のほうも2020年に向けた実行プランの策定や無電柱化に関する条例の制定を予定してございますので、そちらの動向を見ながら、区のほうとしましても現在の方針をどういった形で実現していくかということを、方針に基づきまして地中化を進めてまいりたいと思います。
以上でございます。

○小林委員
それでは、再質問させていただきます。
これから工事、管路を入れる工事のほうに着手していくということなんですけども、この手法というのは、もう決まっておりますでしょうか。無電柱化については、電線類の共同溝を整備するということがこれまでの主な手法なんですけれども、今、国では低コスト化に向けて、新たな技術ですとか手法というものの調査・研究、開発がどんどん進んできています。
例えば去年は電線の地下埋設に係る規制が緩和されました。これによりまして、今までよりも浅い位置に埋設する浅層埋設ができるようになり、また小型ボックスを活用した埋設もできるようになりました。
こうした新しい手法をさらに全国展開を図るために、国としては技術マニュアルの作成も進んでいるようです。また、海外に多い直接埋設についても、国のほうでは新たな調査・研究、開発を進めています。
こうした新たな手法を工事に取り入れることによって、コストが削減されるというメリットがあるということから、もしまだ具体的なこの工事の手法について決まっていないようでしたら、これからそういった新しい技術、手法を取り入れるということも検討して予算を抑えていく、こういった工夫もしていただきたいなと思いますが、この点に関してはいかがでしょうか。
それから、無電柱化推進法案のほうなんですけれども、こちらのほうは、国交省のほうは無電柱化の法案は提出しませんでしたが、道路法37条ですね、こちらを使って無電柱化の推進もしています。
具体的に申し上げますと、平成27年12月25日に緊急輸送道路における具体的な運用方法等を定め、通達を発出しました。この通達の内容というのが、緊急輸送道路について新たな電柱の占用を禁止する。既存電柱については当面の間、占用を許可する。やむを得ない場合は、仮設電柱の設置を原則2年間許可するというものです。
道路法と国交省のこの通達の適用の道路は、直轄国道で区道は対象となっておりません。しかし、つくば市におきましては、昨年9月30日に全国で初めてとなりますつくば市無電柱化条例を制定し、無電柱化区域の無電柱化を維持するとともに、市内全域で無電柱化を促進することとしました。まだ地方自治体で無電柱化の条例を制定したのは、つくば市だけでありますけれども、先ほど課長からの答弁もありましたが、東京都のほうも条例を制定するといった、そういった方向性で動いております。 それで、東京都のほうでは、来年度の予算におきましても無電柱化推進基金を新設して700億円を計上し、さらに都内の市区町村道の2%しか現在無電柱化されていないことへの対策として、まずは新たに無電柱化を始めたり低コスト手法を採用したりする自治体を対象として、今後、市区町村の費用負担を肩がわりしていくという方針です。
こうした流れもあり、また先ほども課長からありましたが、国や都の動向も見ながら検討していきたいというお話ではありましたけれども、本区には木密地域もありますし、それから糸魚川の大火というのも、まだ記憶に新しいところでございます。こういったことからも、区道に対して防災上の観点から、道路法37条と類似の規制をかけること、こういった点については区としてどのようにお考えか、その点を伺いたいと思います。
以上です。

○澤田土木工事課長
1点目でございますが、低コスト化の手法につきましては、国のほうからの情報は入ってございます。
今回、東邦大学の大橋病院につきましては、概略設計、詳細設計をしてございまして、28年度で詳細設計は終わってございます。そちらの結果に基づきまして、地中化の手法によって、今回支障物を移設するということになってございますので、確かに国のほうで、そういった低コスト化の技術開発が進んでいるようでございますが、今回、東邦大学の大橋病院につきましては、従来型の手法ということで計画しているものでございます。

○幡野都市整備部長
道路法37条の適用ということでございます。
37条は、道路占用の禁止、あるいは制限区域ということでの規制でございます。都道であるとか比較的幅員が広い、都道でありますと15メーター以上とか20メーター、30メーター、そういう道路でございますので、禁止区域をかけたにしても歩道上に地中化ができるという、余地が相当あるということでございます。
区道の場合ですと、平均幅員で4.7メーターという状況でございますので、直ちに禁止区域をかけるということは、非常に困難なところがあろうかというふうに考えているところでございます。
ただ、今回の地中化の中では、木密エリアの地中化であるとか、それを推進していくという東京都の方針等もございますので、禁止区域をかけるかけないについては慎重に検討する必要があろうかと存じますが、区としては可能な限り、できるところについては地中化を進めていきたいというふうに考えてございますので、今後、方針をどのように見直すかということも含めて、検討してまいりたいというふうに考えてございます。

○飯田委員長
よろしいですか。小林委員の質疑を終わります。

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