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平成30年予算特別委員会(第5日 3月14日)

各種委員会

開催日:平成30年 3月14日
会議名:平成30年予算特別委員会(第5日 3月14日)

○そうだ委員長
 おはようございます。
 ただいまから予算特別委員会を開会いたします。
 署名委員には、おのせ康裕委員、武藤まさひろ委員にお願いをいたします。
 本日、いその弘三委員から、欠席の届けがありましたので、御報告いたします。
 それでは、昨日に引き続き、第2款総務費、第2項企画経営費から第4項監査委員費までの質疑を受けます。
 小林委員の2回目の質疑からお願いします。

○小林委員
 それでは、きのうの3つの質問に対しまして、私のほうから順次再質問させていただきます。
 まず、1点目についてですけれども、防災ポータルサイトと観光用のポータルサイト、予算は別になっているけれども、足並みをそろえて、運用の開設時期ですとか契約については同じで行っていくということで承知いたしました。
 それで、2点目についてですが、災害時には大勢の方がスマートフォンやタブレットを使って情報収集することが予想されます。今後、区としては災害時も制限は設けて、大勢の方が接続できるように環境整備について検討していくという御答弁でしたが、災害時には通信業者が提供する公衆無線LANを契約者以外のユーザーにも無料開放するファイブゼロ・ジャパンのように、災害用統一SSIDを利用して、全ての人が情報を収集できるようにもなってきています。この場合、事業者と区とで協議をして無料開放を決めていくようですが、災害時の対応としては、こうしたサービスの活用も有効だと考えますが、いかがでしょうか。
 続いて3点目ですけれども、現時点では、平常時は観光メーンのWi-Fiスポットの整備ということで、災害に備えたつくりは想定していないという御答弁でした。渋谷区は、帰宅困難者対策として蓄電池を搭載したWi-Fiスポットを設置したようですけれども、ほかに、例えば福岡県では防災用の公衆無線LAN「福岡防災フリーWi-Fi」を整備し、平成28年4月1日から運用しています。福岡防災フリーWi-Fiは、災害時も利用できるよう、停電対策として非常用電源を備えるなどした、まさに防災用のWi-Fiです。ちなみに、東日本大震災のときには車載型基地局が立ち上がり、避難所などにはWi-Fi機器ベンダーによる臨時の公衆無線LANも設置されましたが、都内で大きな地震が起きた場合、こうした車載型基地局やWi-Fi機器ベンダーの活用ももちろん期待はされますけれども、数が足りるのかという心配も出てきます。
 本区では、2020年までの当面の対応として、まずは観光を主な目的としての設置ということですけれども、今後は避難所となるような学校、公園、病院の周辺など、アクセスポイントの設置場所も含めて、例えば渋谷区や福岡県のように、災害時でも安定して使用できるWi-Fiの整備も必要だと考えますが、いかがでしょうか。
 以上です。

○高橋情報課長
 それでは、再質問についてお答えいたします。
 まず、初めのほうの御質問でございますが、無線LANにつきまして、御案内にもありましたように東日本大震災の際には、被災地の復旧支援とか避難所において有効な通信手段として機能したことから、今後も大規模災害発生時における通信手段の一つとしては、積極的な活用が期待されているところでございます。また、震災時には、事業者独自の取り組みといたしまして、公衆無線LANを自社のユーザーに限定することなく無料開放した、こういった事例も見受けられたところでございます。
 こうした状況のもと、通信事業者やシステムベンダーなどで構成された無線LANビジネス推進連絡会、これがございまして、こちらのほうでガイドラインを策定しまして、その中で御提案のありましたファイブゼロ・ジャパンですか、こちらを災害用の統一のSSIDとして利用することが触れられております。このファイブゼロ・ジャパン、スマートフォンなどの端末の認証を得ないで、誰でも無料で利用できることですとか、あと、臨時にアクセスポイントを設置したときでも扱えるような、こういった観点から、災害時の情報発信に非常に有効であるというふうにされております。
 このサービスを利用するに当たりましては、具体的にどのエリアをいつまで無料開放するかとか、こちらはこの連絡会というか事業者との協議が必要になってまいります。災害発生時に帰宅困難者などが数百人単位で1つの駅に滞留してしまいますと、当然、区でつけているアクセスポイントだけではパンクしてしまう、こういうことも考えられますので、災害時の効果的な情報発信のあり方につきましては、御提案のありましたこのファイブゼロ・ジャパンとの連携も選択肢の一つとして、今後検討してまいりたいと考えております。
 次の、福岡県の事例をいただいたところでございます。公衆無線LAN整備の基本的な考え方では、昨日の繰り返しになってしまいますけれども、アクセスポイントを観光がメーンで、災害時には災害情報にもアクセスできるような形で、主要な交通拠点ですとか区が所有する文化観光スポットなどに整備するということとしております。今後のアクセスポイントの拡充につきましては、来年度とその次の平成31年度の整備状況を踏まえて検討することとしております。
 委員御指摘のとおり、災害時の通信環境の確保につきましては、非常に重要であると私どもも認識しておりますので、区のアクセスポイントの電源が失われたような大きな災害発生時にでも、利用者の方が災害情報を入手したり発信したりできる方法につきまして、そういった福岡県さんの事例、他の自治体の先進事例も踏まえまして、今後調査・研究してまいりたいと考えております。
 私からは以上です。

○小林委員
 それでは最後、災害時の区内における公衆無線LANの今後の展開について伺います。
 今回、アクセスポイントは、先ほど御答弁にもありましたけれども、観光がメーンということで、駅周辺、文化観光スポットということで、避難所となる学校は含まれておりません。ただ、世田谷区では避難所となる区立小・中学校、計95カ所に設置がされています。本区の場合も、将来的には避難所となる学校や公園などに設置していくのが望まれますが、学校に設置していく場合には、学校のICT環境の整備ということで、教育委員会との兼ね合いも出てくるかと思いますし、公衆無線LANは、先ほど1回目の質問でもさせていただきましたが、経常費もかかってきます。
 そこで、3月7日の日本経済新聞に、豊島区の無料Wi-Fi事業についての記事がありました。これは、豊島区とNTT東日本が官民連携で、自治体の負担ゼロでWi-Fiを普及させていく新たなモデルとして注目がされています。例えばですが、こうした豊島区のような無料Wi-Fiの例も参考にしながら、区の負担なしでWi-Fiが使える場所の拡充や、区のアクセスポイントが万が一使えなくなった場合でも、インターネットアクセスを安定的に提供できるような設備を整えていくことは、区にとってもメリットがあり、また区民の方々にとっても、アクセスポイントが近くにあるのは安心にもつながると考えますが、いかがでしょうか。
 また、区で独自に整備する公衆無線LANの場合、来訪者や区民の方々への情報提供だけでなく、区の職員が現地に出向いて、タブレット端末などで画像データを災害対策本部に送信し、現場の状況を知らせることもできますし、災害時の行政の中での通信手段としても期待ができます。本当に災害はいつ起きるかわかりませんので、目黒区独自の災害に強いWi-Fiの整備についても、スピード感を持って進めていくべきだと考えますが、いかがでしょうか。
 以上です。

○高橋情報課長
 それでは、再々質問にお答えいたします。
 豊島区の事例を御紹介いただきました。こちらは、自動販売機の収益の一部で通信機器の設置とか運用経費を賄う仕組みとなってございまして、自治体の負担がゼロというようなものでございます。私どももニュースでこれを知ったところでございます。
 確かにアクセスポイントの整備は、設置コストだけじゃなくて、その稼働後の運用コストというのも非常に大きいものがあります。ただ、ICTの技術は日進月歩ですので、こうした民間との連携ですね、こういった自治体の先進事例につきましても、私どものほうで情報収集しまして、目黒区のこの公衆無線LAN整備、取り入れていけるか、調査・研究を進めてまいりたいと考えております。
 そして、目黒区独自の災害に強いWi-Fi整備ということでございます。
 公衆無線LANの基本的な考え方は、観光がメーンで、当面の間の整備についての考え方をまとめたものでございます。御提案にありましたように、災害対策本部など行政事務への無線LANの活用につきましては、平成31年度までの整備効果ですとかICTの技術の動向などを踏まえまして、一度考え方を整理する必要があるのかなと存じております。その上で、災害発生時におけます、災害現場とか避難所などと区側の災害対策本部とを結ぶ通信手段としての活用、こういった可能性につきまして検討してまいりたいというふうに考えております。
 私からは以上です。

○そうだ委員長
 小林委員の質疑を終わります。
 ほかに質疑はございますか。

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